畠中登記測量事務所 の日記
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調査士らしい仕事
2022.09.30
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3年ほど前に境界確定業務をさせていただいた方の知人の方から地図訂正を含む境界確定業務のご依頼があった。
地籍調査で隣(官地)と筆界未定になっており、いろいろご自身で資料をそろえて勉強されたようだが、やはり限界を感じてその知人に相談されたようだ。
そして私を紹介したとのことだ。
ありがたいことです。
調べれば調べるほど難しい案件ということがわかり、これはやはり一般の方が調べるには限界を感じて当たり前と言う事案である。
その土地はちょうど大字境、字境の角地で、隣地は県道・JR用地として細かく分筆されており、いろいろジクソーパズルのように測量図と地籍図、公図を合わせようとしているがなかなか合わない。
土地台帳を調査すると、隣地の筆界未定地となっている土地の履歴は官有第三種で付番(地番をつける)になっている。払い下げ(町に)して道路になっている。
簡単に言うと、長狭物(道路・水路)を用途廃止・払い下げして、表題登記をして地番をつけたということである。
公図にも新しいのと古いもがあり、新しいものだとその調査地の中に付番された土地があり、上記のことと矛盾することになる。
古い公図には付番された地番が赤線(道路)の外に記入されているのもあるが、肝心の隣地の地番はない。もしやと思い、拡大鏡を使ってその赤線の中を目を皿にして何か書いていないか探ってみると、なんと薄い字で隣地の地番が記載されているではないか。
新しい公図はそれを無視して調査地の中に入れてしまったようだ。公図の間違いというのも考え物だ。筆界特定申請したら、とんでもない結果になったかもしれない。
それにしてもいかにも調査士らしい仕事をしているなと自画自賛してしまう。