畠中登記測量事務所 の日記
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「間違えやすい境界の実務」の研修会
2017.08.11
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今日は司法書士会館で調査士会本会の研修会が行われました。
講師は官民境界に関する研究で有名な東京法務局長、最高検察庁検事、中央大学客員教授を歴任され、現在弁護士をされている寶金先生でした。
今日のテーマは「間違えやすい境界の実務」として、「境界」と一口に言っても、所有権界、筆界、占有界、公物管理界といろいろな概念があるので、それらをきちんと整理しておかないと、間違えた筆界ができてしまうということでした。
道路境界上にしっかりとしたコンクリート杭等があるからと言って、それが必ずしも筆界とは限らないようです。
ふと、私が一番最初に筆界特定した現場を思い出しました。
旧2号線の当時県が管理している道路沿いの土地を測量していた時でした。
道路沿いは20mピッチごとにコンクリート杭が設置されています。その申請地にあるコンクリート杭だけ民地側に5.60センチぐらい入り込んでいました。
県から道路台帳図面をコピーしてもらい、周辺のコンクリート杭をすべて調査した結果、やはりその杭だけおかしなことが判明しました。
所有者に話を聞くと、道路と申請地の間に水路があり、橋を設置するときにその杭を移動させたのかもしれない、ということでした。
調査した結果を伝えても、県の担当者は頑として「コンクリート杭は動くはずがない。それは正しいものだ。」として、間違いを認めようとしませんでした。自分とこの県の道路台帳図面と違ってもです。
いくら何度も言っても埒が明かないので、最終的に筆界特定の申請をしました。当然こちらの主張通りになったことは言うまでもありません。
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