畠中登記測量事務所 の日記
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サービス業務
2023.09.01
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ある法人との業務の打ち合わせの後に、「個人的な問題で、サービスでやってもらいたいのがあるんだけど。」
どういうことかを聞くと、「自宅の近くに墓地があるが、その墓地を少し削ったりとかしたいのだが、その所有者に了解をとってからにしたい。しかしその所有者の名前も住所もわからない。場所は住宅地図のこの池の堰堤の突き当りから50から100mのあたり。」
その法人との業務がうまくいけば結構な報酬になる見込みなので、安請け合いはしたものの、どうなるかさっぱりわからない。
とりあえず通常通りにグーグルマップで墓地らしきものを探す。はっきり墓地というのが分かる場所があった。しかしそこは突き当りから200m近いところである。
いったんここで確認すると、やはりここではないと言う。もっと小さい墓地で木々で覆われているので、上からは見えない、とのこと。
それではまったくグーグルマップでは役に立たない。こうなったら仕方ない、直接行ってみるか、ということで資料持参で片道1時間かけて行ってみた。
住宅地図、公図を照合しながら、現地に行くと、その突き当りから30mくらいの箇所に実際に20数基ある墓地があった。周辺は木々で鬱蒼としており、上からは見えそうもなかった。
公図で里道に接しており、里道の曲がり具合も現地とほぼ合致する。公図での土地の地番も確認できた。
最終的に確認してもらうため、現地の墓地の写真を撮った。
事務所に帰り、その地番の土地の登記情報を入手した。
地目はドンピシャの墓地になっている。所有者は昭和初期の人物で、住所は住居表示ではなく、土地の所在地番になっている。
調査士カルテマップというゼンリンが調査士会と提携して作ったソフトで検索してみると、なんとそこは依頼者の自宅と同じ場所であった。
つまり依頼者の先祖の土地ということになる。
それならわざわざ断りをする必要もないだろう。
その経過報告と現場写真と一緒にメールで送った。
仕事ではないが、なかなかおもしろい作業であった。